SEEDフォームとは?

«短繊維補強モルタルを用いた高耐久性埋設型枠でREED工法にも使用されております。»

《品質特性》

SEED フォームは、低水セメント比の高強度モルタルを基材とし、ビニロンファイバーを補強材として混入することで、構造物の耐久性とひび割分散性を大幅に向上させたプレキャスト型枠です。埋設型枠として十分な曲げ強度を確保し、コンクリート構造物の耐久性を向上させます。また、SEED フォームの背面は、打継ぎ面処理剤と高圧ジェット水洗浄により目荒し処理されていますので、コンクリートとの一体性を確保することができます。さらに、SEED フォームにリブを設けたものは、これを鉄筋のスペーサ ーとして利用することができます。

SEEDフォーム断面

補強材配合と諸物性一覧表

ビニロン繊維標準物性

ビニロン繊維

《特 徴》

1. 工 程 短 縮 … 型枠脱型およびコンクリート養生の作業を省くことができ、工程短縮が可能です。
2. 耐久性向上 … 低水セメント比のモルタルを基材としているため、塩分、二酸化炭素、酸素などの腐食因子の侵入に対する抵抗性が大きく、構造物の耐久性を向上させます
3. 耐凍害性向上 … 構造物の耐凍害性を向上させます。
4. 構造、性能確保 … コンクリートとの付着面が打継面処理剤で表面処理されているため、コンクリートとの一体性が確保できます。 そのため、鉄筋のかぶり、圧縮材の一部として利用できます。

《性 能》

  • 凍結融解試験結果

    SEEDフォーム背面に水セメント比55%の普通コンクリートを打ち込んで作成した複合供試体及び水セメント比55%の普通コンクリート供試体の2種類の供試体を用いて凍結融解試験を行った結果、複合供試体は900サイクルを経過しても相対動弾性係数の低下や重量変化が見られず十分な耐凍害性を有することが確認されました。

  • 促進中性化試験結果

    普通コンクリート供試体

    SEEDフォーム背面に水セメント比55%の普通コンクリートを打ち込んで作成した複合供試体及び水セメント比 55%の普通コンクリート供試体の2種類の供試体を用いて促進中性化試験を行った結果、普通コンクリート供試体は日数の経過とともに中性化深さが増大していったのに対し、複合供試体には中性化は認められませんでした。

    SEEDフォーム複合供試体
    普通コンクリート供試体
    SEEDフォーム複合供試体
  • 塩化物イオン濃度の実行拡散係数

    耐塩害強化フォーム、フォームV及び水セメント比55%の普通コンクリートの3種類の供試体を用いて塩化物イオン濃度の電気泳動試験を行った結果、耐塩害強化フォームは、普通コンクリートに比べて実効拡散係数が約2桁小さくなることが確認されました。

  • 耐摩耗試験結果(ASTM法)

    耐塩害強化フォーム、フォームV及び水セメント比55%の普通コンクリートの3種類の供試体を用いて耐摩耗試験を行った結果、フォームVは普通コンクリート供試体に比べて約1.5倍の耐摩耗性を有することが確認されました。

《製 造》

SEEDフォームは、品質管理の行き届いた工場において製造され、高強度モルタルの配合、強度等の管理はもとより、SEEDフォームの
寸法、精度、表面の仕上がり状況、目荒しの程度など、厳しい製品検査を経て出荷されます。

SEEDフォームは、品質管理の行き届いた工場において製造され、高強度モルタルの配合、強度等の管理はもとより、SEEDフォームの寸法、精度、表面の仕上がり状況、目荒しの程度など、厳しい製品検査を経て出荷されます。

「SEEDフォーム」は、一般に以下に示すフローに従って製造します。

《工 程》

  • 型枠セット
  • モルタル打設
  • 脱型
  • 目荒し

建設技術審査証明

建設技術審査証明(土木系材料・製品・技術、道路保全技術)
(建技審証第0429号)一般財団法人土木研究センター
有効期限 2025年3月15日

SEEDフォーム」は、建設技術審査証明(土木系材料・製品・技術、道路保全技術)(建技審証第0429号)の内容変更を伴う更新を行い、一般財団法人土木研究センターより、2020年4月に改めて審査証明書が交付されました。
(有効期限:2025年3月15日)証明内容は以下の4項目です。

  • 運搬、組立が容易で、必要に応じて加工が可能なこと。
  • 型枠材として、コンクリート打ち込み時の側圧に耐える十分な曲げ強度、剛性を有すること。
  • 後から打ち込まれたコンクリートと一体化し、鉄筋のかぶりとして考慮できるとともに、圧縮材の一部として適用できること。
  • 凍結融解作用、中性化、塩分浸透、摩耗作用に対して耐久性を有し、水密性に優れていること。